学芸員(歴史)に採用されたらどんな勉強をすべき?

[PR]

今年の4月から学芸員に採用された方おめでとうございます。

新人として戸惑うことだらけだと思いますが、慣れてくれば仕事が楽しくなってきますので、まずは日々の業務を確実にこなしていくことを心がけましょう。

さて、学芸員に採用されてキャリアをスタートさせたのはいいけれど、仕事以外でどのようにスキルアップしていけばいいか分からない方も多いと思います。

今回の記事ではどんな勉強をすればいいのか私の経験を踏まえてお話しします。

1.採用された地域の歴史の勉強をする

まずは採用された地域の勉強をしましょう。

ここでおすすめしたいのが、市町村規模の博物館に採用されたのであれば、都道府県の自治体史から読むことです。

周辺の地域と自分の地域との関連を知ることで自分の地域がどのような役割を担っていたのか自分の中で像を描くことができます。

大きな地域像を描くことができたら次は自分の地域の自治体史を読んでください。

私は近世史が専門ですので、近世史から読むようにしていました。その後、もう1人考古学専門の先輩がいましたので、文献史学は自分の担当という意識をもって中世・近代・現代と読み進めていきました。

自分の出身の地域ではないところに採用された場合ですと、地名や人名など聞き慣れない単語が多く、覚えるのに苦労すると思いますが1回で覚えようとせずに最初はそんな単語もあったなくらいで頭の中にインデックスを作成するイメージで徐々に覚えていくとよいと思います。

歴史以外にも記録作成等で民俗編で地域のお祭りの取材をすることもあるので、まずはお盆周辺の夏のお祭り、それが終わったら秋冬のお祭りについて勉強していくとよいと思います。

お祭りは観光サイトを運営している会社等から画像提供や紹介文の依頼が来ますので、祭りの一番のクライマックスの場面は写真撮影をしておきたいところです。

お祭りのクライマックスがいつなのか把握しておかないと写真撮影が上手くできませんので、事前に把握しておきましょう。

2.他の博物館に行く

他の博物館に行くときに行くときは今自分の自治体で新しく博物館を作るならどうするかという意識を持って見学しています。

着眼点は以下にまとめたとおりです。

①展示構成(章立て)
②展示技法(見せ方)
③キャプション(解説)
④照明
⑤イベント(講演会・体験プログラム)

3.ポスターやチラシのデザイン

こちらは勉強というよりかはいざといった時に困らないための準備の話です。

大きな博物館ですとデザイン担当のいる印刷会社に依頼することもあるかもしれませんが、小さい館ですと予算も限られていますので自分たちでポスターやチラシを作成しなければなりません。

職場のPCに便利なソフトが入っている人は読み飛ばしてしまってよいのですが、役所のPCは文書作成のものばかりでWordでポスターやチラシを作ることになります。

そこで準備をしておきたいのが、無料で使用可能なテンプレートを事前に集めておくことです。

ある程度集めたら職場のPCにメールでテンプレかサイトのリンクを送りましょう。

コメント