☑️【学芸員のリアル】学芸員を目指す人が一番気になる給与についてー年収モデルも公開ー

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学芸員の給与

学芸員を目指すなら正規職員以外おすすめできない

学芸員になるなら正規の公務員かそれに準ずる財団職員をおすすめします。

公務員であれば一般行政職と同様に年次と等級で昇給していきますし、通勤手当•住宅手当•扶養手当等福利厚生が充実しています。

ただしキャリアを考えた時に、前提として正規職員になるには大学院修士課程を修了していないと採用されるのが難しくなりますので、修士課程であることが給与に反映されたとしても、同世代よりも低い給与水準からスタートとなります。

試しに昨年度の募集内容と毎年公表される自治体の給与に関する資料をもとにモデルを作成しました。

関東主要自治体(地方公務員)
基本給(基本給+地域手当)210,000円×12ヶ月=2,520,000円
期末手当・勤勉手当(4.45ヶ月)934,500円
年収3,454,500円

この他に住宅手当が54,000円までの家賃を半分まで(上限27,000円)支給されます。

地方の小さな自治体ですと基本給は185,000円くらいまで下がります。また地域手当は物価の差分を調整するものですので、地方だと支給されないところが多いです。

採用されるには実務経験も必要

また、修士課程・博士課程を修了していることに加えてわたしもそうですが、周りの正規職員として採用されている学芸員さんに話を聞くとほぼ全員非正規職員としてどこかの博物館や文書館で1、2年以上の勤務経験がありました。

これは実務経験があるという点が評価されることに加えて、実際に博物館業務に携わることで、自分自身の博物館に対する考えや学芸員はどのようにあるべきかなどの考えが磨かれ、面接で実体験(エピソード)を伴った話ができるようになるというのも大きいです。

非常勤(嘱託・会計年度任用職員)の現実

非常勤の場合ですと、週4回以下のフルタイム勤務かもしくは週5回勤務で1日あたりの勤務時間が短いシフトになります。希望してもこれ以上は働くことができません。そのためアルバイトを掛け持ちする人も多いです。

博物館の場合は月曜日が休館日で土日開館しているところが多いので、土日揃って休むことができないという話も聞きます。

有給休暇は年間10日支給(勤続年数によってもう少しプラス)されますが、住宅手当ほか正規職員であればあるはずの手当がありません。期末手当は出ますが、基本となる給与が低いためどうしても正規職員と比べると差が出てしまいます。勤勉手当もありません。

実家からの通勤でなく、賃貸の場合は生きるだけのお金を稼ぐのに精一杯なのが現実です。

ただし働きながら博士号取得を目指すのであれば、実務経験も積めますしアリかも知れません。

総合的には非常勤で生活していくというのは給与も上がらないのでおすすめできません

まとめ

◯自治体の正規職員または財団職員の学芸員職で採用されれば安心して働けるが、大学院を修了したり実務経験がないと採用されるのが難しくなってくるので非正規で働く期間が必要になってくる。

◯非正規の学芸員は給与が固定で昇給しないので基本的にはおすすめできない。ただ各個人のライフスタイルによっては選択肢としてある。

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