☑️【国文学研究資料館主催】アーカイブズ・カレッジ(史料管理学研修会)の受講をおすすめします

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今回の記事では、東京都立川市にある国文学研究資料館で毎年開催されているアーカイブズ・カレッジについて紹介したいと思います。

管理人も長期コースを修了済みです。1カ月通い続けたり、修了論文を出したりと大変な面もありますが、歴史史料と関わる仕事に就きたいと考えている人には強く受講を推奨します

アーカイブズ•カレッジ(史料管理学研修)とは

令和3年度の受講要項には、アーカイブズ•カレッジの開催趣旨について次のように書かれています。

古文書・公文書から電子記録まで、アーカイブズ(記録史料)は、人類共有の文化遺産として、また現代に 生かすべき情報資源として、極めて大切なものです。近年、我が国でもアーカイブズの重要性に対する認識が 高まり、文書館・資料館等の史料保存利用機関が増加するとともに、これらの機関においてアーカイブズの保存 と利用サービス等の業務を担うアーキビスト(記録史料専門職員)の養成が急務となってきています。国文学 研究資料館では、このような動きに応えるべく、「アーカイブズ・カレッジ」を実施し、アーカイブズの収集・ 整理・保存・利用等に関する最新の専門的知識、技能の普及に努めています。特に長期コースではアーカイブ ズ学の研究に意欲を持つ方を歓迎します。なお、この研修会は 14 の大学院で単位認定されており、大学院教育 協力の一つの形でもあります。

近年ではいわゆる森友・加計問題に端を発し、「公文書」というワードをメディアでよく見かけるようになりました。欧米と比較して日本では公文書を「歴史的なものとして遺す」という感覚が薄いため、開示請求をしても保存してしかるべき文書が廃棄されて存在しないという事態が起こっています。

古文書の分野では、近世・近代の歴史史料が代替わりや引っ越しなどをきっかけに、旧村役人・戸長・副戸長といった地域の行政を担ってきた家で保管されていた文書が廃棄されるなど急速に失われている現状があります。古文書は地域にとって歴史を今に伝える共有財産です。

こうした公文書、古文書、電子記録といった記録資料を取り巻く様々な課題について知り、その解決方法を学ぶことができるのがアーカイブズ・カレッジです。

おすすめポイント

受講できるのは大学院生か博物館や図書館などで仕事をしている方(大卒以上)です。関東の他の大学の人や現場で文書の保存・公開に問題を抱えて研修に来ている人と交流ができるのでいい刺激を受けられます。

修了しても資格認定を受けられるわけではありませんが、学芸員採用試験のエントリーシートには、資格欄以外にも研修の受講経験やその他実務に活かせる経験といった項目がありますから、大きなアドバンテージになると思います。

ESへの記入は「令和○年度国文学研究資料館主催アーカイブズ・カレッジ長期コース修了済み」といったようにしていました。

申し込み時の注意点⚠️

長期コースは定員が40名です。ここ数年は大変人気となっており、定員ギリギリで申込書を元に選考をするかもしれないと聞きました。大学院生の場合は修士1年目で受講する人が多いと思いますが、受講できるように参加希望理由はしっかりと考えたほうが良いかもしれません。